とらは描くと最近は大体俯き加減な顔になります。後で気がつきましたが、初期から割とあいつ半眼でした。目を伏せがち?な感じで。今ではそれは「眩しいから」と中身的に納得して描いておりますが、おかげで一歩間違うと泣き顔になります(笑)
二つをお読みいただいた方はお分かりと思いますが、「痛み」の最後にとらが続けられなかった言葉が、アルくんとのクロスでようやく続けることができております。
時間にすると約4年越し?彼の中でゆっくりと何かが変わったり、薄れていったりして言えた言葉なのだろうと思います。
以前にも記したとおり、「この」とらは至って凡人であるので、時間による記憶(あるいは痛み)の風化にもきちんとさらされます。心の痛みは、時間が解決してくれます。忘却こそ凡人に許された特権?だったかな?
おそらく彼が一番恐れているのはこれです。
弟を失った痛みや、自分を追い込んで得た麻痺や勢いを、この時間が、あるいは周りの優しさが和らげてしまうんじゃないかと。そしてそれを自分は受け入れてしまうんじゃないかと。(かつ受け入れるだろうと…苦笑)
それを許せないのは、自分が明らかに一つ間違いをしていて、その間違いが全く完全ではないかもしれないけれど、自分が最も失いたくなかった弟の喪失に一枚噛んでいた、もしくはその間違いを訂正できなかったことがあるからだと(おそらくこちらの方が強いです。訂正していれば「確実に」免れた事態だったので)認識しているからです。
なによりも、そこでとらは自分が許せないのでした。
サイトで話を上げた後、アルくんともう一方からメセをいただいたのですが、どちらの方も「家」やとらの周りに対して何やらもやっとしたものを感じていただけたようです。
クロスSSでもそうでしたが、アルくんはとても真っ直ぐな人なので、とらの環境に対してもやはり真っ直ぐと「それっておかしくね?八当たりじゃね?根本的な部分に向かって牙向けよ!」と言ってくれますが(中身的解釈ですよ☆)、誰しもが彼のように真っ直ぐではないのですよ。(←誰?!)
アルくん中身さまに宛てたメセの中で、中身は一般大衆に対して「大体にして利己的で、あまりに大きなものには逆らうことができず、目の前の標的に群がるのではないか」と述べましたが
(今考えるとこれは一部の国の一部をクローズアップしたもののようにも思えますが…orz)、これを縮小したのがとらの言う「世界」であります。
前提として「家」に対して抗えない恐怖を抱いており、それには刃向かえない、という意識があります。だから、その大きなものではなく、「目の前の標的」であるとらに向かってしまうわけです。それは逆に言うと、とらがそういうことを言いやすい人間であるということでもあるのですが…(笑)
そしてそういうことを言いやすいような人間にしたのが実は姉ちゃんだったりと。
SSで姉ちゃんが容赦なくとらに物言ってますが、あれは意図的です。意図的にとらの刃を折ってます。そうしないととらが紗希や智詩の恨みを買うからです。
姉ちゃんはもうこの「家」の問題が、誰かの犠牲なしには解決できない、あるいはそうしても解決には至らないことを認識していて、そうだとするならば後はどれだけとらを含める自分たちが波風立たず生きていけるかと考えたときに、とらも犠牲者に回してしまえば同じ立場に立てると考えたようです。
いくらとらが選んでいないとはいっても、紗希や智詩は絶対的に「巻き込まれた」側で、とらはその原因である限り、この両者には明確に溝があるわけですね。これをとらが自覚しないで、「俺は選んでねっつの!」なんて言おうものならもう完全に断絶なわけです。
だから姉ちゃんはそれを、「お前はどうあがいても完全に加害者なんです。自覚しなさい」とトラウマ的に刷り込むことで、とらにも負傷させたのです。ほら、
傷は分かち合えないけど、二倍あればいいじゃないですか(笑)←バンプファンに謝れと
紗希や智詩だってわかってはいるんです。とらが悪いわけではないことと言うのは。しかし彼がいなければ自分たちも自分たちの意志の及ばないことろで未来が決定されている状況に立たされることはなかったかもしれない、という事実が、その理論的な認識に対して感情で頷いてはくれないのです。
だから、とらが素知らぬ顔で「お前って紗希の親戚?」なんぞ言ってくれた時に、「お前なぁ…」と、あるいは「ごめんて言っといて」と言ってくれた時に、「あんたねぇ…」と。そら思うわなと。
見かねた姉ちゃんが↑みたいなことを言うのも無理ないんじゃないかと(笑)
言ってしまえば、このとらの「罪悪感」があるからこそ現在のとらの形があるわけで、それは一概にマイナスばかりの方向に行ってはいなくて(おそらくアルくんもこのとらの性格のためにSSの最後にちらりと「境界のない感情」を見せてくれたらしくて)、祭守の二人とも現在(すくなくとも)表面上は穏やかな付き合いができているのです。
えぇえぇ、かなり後ろ向きな一時解決ではありますが…!!そしてこんな経緯ガあるからこそ、「(゚Д゚#)んなの知るかーっ!家のことは家に言いなさい!!」と言ってくれた(中身的解釈ですよ☆)アルくんに、「だってさーっ!!。・゚・(ノД`)」と吐けたのですね!
よかったね、とら!ちょっと胃の負担も軽くなるんじゃないのかな!
そんで
その通り負担が軽くなったことに自己嫌悪すればいいよ!お前が中身の「鬱」部分である限りは「無駄な思考」からは逃れられないと思うがいいよ!!←結局はここに回帰
物理的に打開できるくらいの決定的な「力」がない限りは、無駄でも「考える」ことが「力」になるんじゃないかなぁと、ここだけは切実に願いにも似た期待をしている中身なのでしたー。
異常!じゃなくて以上!!
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